主顕節

  
バルセロナの空港に着いたのは、12/29でした。
ところが、29日にも関わらず、
まだクリスマスの飾り付けがしています。

私達は日本人なので、これにはいささか興醒めしました。
「女はクリスマスケーキ」というのは、もう死語かもしれませんが、
日本では、クリスマスが過ぎてツリーを飾っているなんてことは、
家庭でも、ちょっと許されないですよね。

空港では、忙しすぎてしまい忘れたのだと思っていました。
ところが、街中まだクリスマスのイルミネーションなんですよ。
新年が来ても、街中しまい忘れているのですよ。
それってあまりにも、ずぼらすぎますよね。

帰る頃になって、やっと解りました。
スペインのクリスマスは、1/6だったのです。
この日は、イエスの誕生を聞き付けた賢者が3人、
東方からお祝いを持ってやってくる日だそうです。
この日を、「主顕節」として祝うようなんですよね。
プレゼントを持ってくるのは、サンタではなく、この賢者のようです。
スペインは、典型的なカトリックの国なのに、
私達が知ってるクリスマスと、全然違いました。

1/5の夜は前夜祭で、街中ものすごく賑やかになります。
賢者に扮した3人が、装飾をほどこした高さ4メートルくらいの花車に乗って、
街をパレードするのです。(後方にはドラえもんもいるよ)

賢者達は、沿道の子供達に何トンものキャンディーをばらまきます。
お相撲さんがする豆まきみたいに、みんな争ってそれをキャッチします。
そして広場に到着して、お決まりの芝居をするのです。
これが、各街で行われ、それぞれテレビ放送されていました。

一夜明けて1/6は、いよいよ「主顕節」で、国民の休日です。
この日は、みごとに全ての会社と商店が休みでした。
開いているのは、ケーキ屋さんと教会だけ。そしてすれ違う人々はことごとく、
リースの形をした大きなケーキを運んでいます。


子供達は皆、賢者からのプレゼントを手に、はしゃいでいて、
よそ行き着や、兄弟お揃いの服を着ています。
道路で話し声がすると、決まって祖父母や親戚を出迎える声です。
きっと各家庭で、ごちそうとあのケーキを用意して集まっているのでしょう。

教会に行くと、どこも、まじなミサの最中で、信者が集まっていました。
とても入って行けない雰囲気で、観光客にとっては不便な1日でしたが、
最も神聖な1日だということは間違いないようでした。
1/7になって、やっとツリーをしまってくれました。

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